“もうやばいな”…成田翔、7年目の覚悟。かつての金言「球速じゃないぞ」が開花の鍵に【#20】
2022/03/03
千葉ロッテマリーンズ
「バッターが嫌がるような投球をしたい」
「今まで松永(昂大)さんがやっていた、左のワンポイントだったり、ビハインドでもこっちに流れを持ってこられるような投球をしていきたいなと思っています」
そんな役割を目指すという成田。「どんなバッターでもインサイドを攻められる」という成田の持ち味を存分に活かせるポジションだ。
その座に辿り着くために、「バッターが嫌がるような投球をしたい」と成田は語る。
「バッターの嫌なところに、嫌なボールを投げるということを(意識して)やっている。左バッターであればインサイドのシュートボールだったり、外に大きく曲がるスライダーだったり、人によっていろいろあると思うんですけど、それを早く見つけて、打者一人一人を観察しながら投げています」
強気な変則左腕がリリーフの一角を担うことになれば、ブルペンに厚みが増し、チーム悲願の優勝、日本一は大きく近づくことになる。
「自分のポジションはワンポイントだったり、ビハインドであったり、いろんなたくさんの所で投げなきゃいけないポジションだと思うので、大きな目標としては50試合以上投げることを目標にやっていきたい」
高卒7年目、背水のシーズン。腐らずにここまで一歩一歩前進を続けてきた。花が開くのは時間の問題だろう。昔もらった言葉を捨てずに持ち続けている姿勢もその助けとなる。石川雅規がプロ生活を始めたのは22歳。成田は現在24歳。“もうやばい”とも言えるが、まだまだこれからとも言える。逆襲の一年に期待したい。
取材・文 森田深志