高部瑛斗の平常心が優勝に繋がる。安打量産の秘訣は「“打てているときこそ”…」【#25】
2022/06/20
千葉ロッテマリーンズ
千葉ロッテマリーンズ 最新情報
今季飛躍した打者の一人に、千葉ロッテマリーンズの高部瑛斗外野手がいる。大卒3年目の今季、オープン戦首位打者に輝いた勢いそのままにレギュラーシーズンでも定位置を確保し、チーム悲願の優勝に向け不可欠な存在となっている。大ブレーク中の注目株に現在地を訊いた。(ロッテの若手選手にインタビューする企画の第25回)
技術に身体が追いついた
20日現在、リーグトップの盗塁数(22)に加え、72安打(リーグ2位)、36得点(同2位タイ)、打率.272(同8位)など、リーグ屈指の打者へと成長した高部。盗塁王や最多安打などのタイトル獲得も現実味を帯びてきた。今季の飛躍の要因はどこにあるのだろうか。
「オフシーズンの過ごし方が一番(の要因)だと思います。まず、フィジカル的な強化を中心にやって、少し身体、というか、筋肉の使い方などが良くなってきたことによって、技術が少しずつ上がってきたのかなという風に感じています」
プロ1、2年目の時点でもファームでは高いパフォーマンスを見せており、バットコントロールには特筆すべきものがあった。そこに“一軍仕様”の肉体を手に入れたことで、ついに花開いたのである。
今季の高部は、ノーヒットの試合を3試合以上続けたことがない。継続して打ち続けることの秘訣を訊ねると、面白い考え方を教えてくれた。
「打てる打てない関係なく、一日一日切り替えて試合に臨んでいるので、打てないときこそ普通に切り替えて、打てているときこそ頑張って切り替えるみたいな感じは意識していますね」
高部は外的要因に大きく左右されない、自分の平常を保つタイプの選手だ。いつもどおりにできれば結果はついてくる。
もちろんその平常は、日々水準を上げていく。走攻守全ての項目で高いレベルを目指しているからだ。自分に足りない部分を自覚し、一つ一つ埋めていく作業は、彼の性分にも合っているように感じる。
それは当然打撃のことだけではなく、守備や盗塁についてもそうだ。