秋山正雲、胸に刻む憧れの先輩からの金言。ポスト左腕エースが語るプロ1年目の刺激【#29】
2022/09/07
千葉ロッテマリーンズ
『こいつなら大丈夫だ』って言ってもらえるようなピッチャーに
そんな秋山が現在、手ごたえを感じている部分がある。それは「真っすぐ」だ。
「真っすぐでファウルとか、真っすぐで押すことが出来ること(は収穫)。人よりも速くないので、その分コントロール良く投げないと打たれてしまうので、そこは強く意識しています」
一方で、変化球の精度は「コントロール」「キレ」ともにまだまだ課題であると語り、これからはスライダーをまず磨いていきたいと話した。
8月11日の巨人戦では、松原聖弥、ウィーラー、中島宏之ら一軍クラスの選手が並ぶ巨人打線から、先発初勝利となる3勝目を掴んだ(5回4失点、自責点2)。「すごく投げづらかったです」と笑いながら話してくれた二松学舎大付時代の先輩・秋広優人との対戦は、第1打席で二塁打を許すも、第2打席で併殺打に打ち取り、すかさず“やり返した”。
「チームの監督、スタッフの方々にもそうですし、選手にも『こいつなら大丈夫だ』って言ってもらえるようなピッチャーになりたい」
ポストエース左腕の19歳は今、プレーも、そして人間としてもすくすくと成長中。キャンプ中に課題として挙げていたコミュニケーション能力は、「先輩方が話しかけてくださるので、そこはだいぶ出来るようになりました」と時に周囲の助けも借りながら、一歩一歩前へと進んでいる。
憧れの先輩に近づくため、そしていずれは自分が憧れられる存在へ。19歳の挑戦はまだ始まったばかりだ。
取材・文 ベースボールチャンネル編集部