安田尚憲、ついに辿り着いた「シンプル」な構え。守備力向上が生んだ相乗効果も【#30】
2022/09/17
産経新聞社
安田尚憲 インタビュー
千葉ロッテマリーンズの安田尚憲は、履正社高から2017年ドラフト1位で入団した大型スラッガー。2020年から4番打者に抜擢されるなど大きな期待を受け、三塁手のレギュラーに定着してから今年で3年目となる。
今年は前半戦こそ不振に喘いだが、8月以降は3割を超える打率に、5本塁打と大きく状態を上げ、後半戦における打線のキーマンとなっている。覚醒の兆候を感じさせる一方で、まだまだ底が知れない23歳に、好調の要因を訊いた。
「できるだけシンプルに構える」
夏場以降大きく調子を上げている安田だが、ある日突然打てるようになったわけではない。日々の練習を怠らずに、積み重ねてきたことがようやく実を結んだ。
「結果が出ないときも、やり通そうと思っていたことはずっとできていた。それは練習メニューであったり、トレーニングの部分であったりというところ。そういうところをずっと変えずにやってきたことで良い結果になって、いま少しずつ良い形になっているんじゃないかなと思います」
特に打撃フォームについては、自身でも「本当にいろいろ(模索)した」と語る。試行錯誤を続けた結果、ついに「これ!」というものが見つかった。
「構えの段階で動かなくするというか、あんまり無駄な動きを無くして、できるだけシンプルに構えるようにしてから良くなったなと思います。しっかりドシっと構えているので、自分のタイミングで打てている」
紆余曲折を経てたどり着いた構えは、思考も「シンプル」にしてくれたようだ。その結果、良い兆候も見えるなど、大きな手応えも感じている。
「今はもう本当に、シンプルに強く打球を打つということをイメージして打席に立っている。どっちかっていうと引っ張りに入れるようなタイミングで今は打ちにいってるので、その結果、逆方向に打球が飛んでいるというのは、良い影響かなと思います」