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新“幕張の安打製造機”へ。高部瑛斗が語る手応え「少しずつ自分の形を持てている」 定着すれば大化けの予感も【千葉ロッテマリーンズ・若手選手インタビュー連載#1】

2021/05/10

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「どんどん次につなげる年に」

 高部に、ここまでのプロ生活で印象に残っている対戦を訊ねると、「プロ初ヒット(2020年10月9日)」のときを挙げてくれた。そういえば、プロ初安打も、初本塁打も、ともにソフトバンク・高橋礼投手から放ったものだった。得意意識のようなものがあるのだろうか。

「(高橋礼とは)大学時代から対戦はさせてもらっていたので、そういう慣れというのは少しはあったのかなと思います。(大学時代に対戦があるということで)気持ち的なものは全然違います」
 
 東都大学2部リーグで通算129安打を記録した国士舘大時代に、当時専修大の高橋礼と顔を合わせていたのだ。
 
 これは、“勝手知ったる”相手からは、結果を残せることの証左であると言えるのではないだろうか。現に、昨年67試合に出場したファームでは、今年打率4割、OPS1.000超えの“無双”状態なのだ。1軍に定着し経験を重ねれば大化けする可能性は十分にある。
 
 今回の取材の中で、高部の口からは「自分のペース」や「タイミング」という言葉が多く語られた。原因の多くを自分の中に求めるのだ。このことは、自分の中のリズムや感覚が環境にマッチしさえすれば、1軍レベルであっても結果を残すだろうという予感を感じさせる。
 
 最後に今季の目標を問うと、「最後までしっかり1軍で勝負させていただいて、その中でしっかりチームの力になれるくらいの成績を残して、自分の中でもう一段階、二段階レベルアップして、どんどんどんどん次につなげる年にしていきたい」と、力強く意気込みを語ってくれた。
 
 ――“幕張の安打製造機”。
 かつて福浦コーチが、現役時代につけられた異名だ。今年、その福浦コーチから指導を受けて、飛躍を遂げようとしている。新たな“幕張の安打製造機”が、ZOZOマリンで躍動する日は近いかもしれない。
 
 
取材・文 森田深志
 
 
<髙部瑛斗(たかべ あきと)>
東海大甲府→国士舘大→2019年ドラフト3位ロッテ入団

【ファーム成績】
■2020年
67試合、打率.344(192打数66安打)、1本塁打、16打点、7四球、14盗塁、出塁率.367、長打率..422
■2021年
13試合、打率.404(52打数21安打)、2本塁打、11打点、6四球、7盗塁、出塁率.466、長打率.596
 
【1軍成績】
■2020年
5試合、打率.100(10打数1安打)、0本塁打、0打点
■2021年
10試合、打率.125(16打数2安打)、1本塁打、4打点、3四球、1盗塁
 
※5月10日時点

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