中村稔弥、左のロングリリーフで唯一無二の存在に。先輩右腕の“真似”で「良い感覚が掴めてきている」【千葉ロッテマリーンズ・若手選手インタビュー連載#4】
2021/06/13
佐々木千隼の投球にヒント
この現状を打開するためのヒントは、今季好調を維持する身近な先輩にあった。
「佐々木千隼さんがいま抑えているんで、その佐々木千隼さんのピッチングを見習って投球することによって、自分の良い感覚が掴めてきているかなと思います」
佐々木千は、今季リリーフとして飛躍。20試合に救援登板し、4勝0敗、防御率1.17(6月12日時点)と勝利を呼び込むピッチングを続けている。佐々木千も中村稔と同じようにスピードガンでは測れないところで勝負するタイプの投手である。
「(佐々木千は)力感がなくて、指先でしっかり力を伝えるというイメージで千隼さんは投げているので、そこを自分も真似して投球できるようになってきています」
その意識はすぐに結果として現れた。次の登板となった中日ドラゴンズ戦では、1点を争うゲーム展開で2回を投げて無失点。4つの三振も奪った。
「セ・リーグなので、あまり向こうもデータがない中で戦ってきていると思うんですけど、自分の中ではイメージを変えて最初の試合だったので、しっかりゼロで抑えられてよかったなと思います」
この好投を経て、6月5日の横浜DeNAベイスターズ戦でも「0」に抑えた。