「お前は真っすぐがいいんだから」。高卒2年目・横山陸人を導く存在とは 売り出し中のサイド右腕が語る未来【千葉ロッテマリーンズ・若手選手インタビュー連載#5】
2021/06/16
千葉ロッテマリーンズの横山陸人投手は、専大松戸高からプロ入りした2年目右腕。今年は5月26日に一軍デビューを果たすと、ここまで7試合を投げて7奪三振、防御率1.29と躍動し、ブルペン陣にフレッシュな風を吹き込んでいる。将来性豊かなリリーバーに、成長の過程を訊いた。(ロッテの若手選手にインタビューする企画の第5回)
「投球の基本は真っすぐだなと」
「強みである真っすぐの強さっていうところで勝負できているので、自分の中ではすごい自信になっています」
この言葉通り、ストレート中心の組み立てで、ここまで失点はわずかに1。一軍マウンドでも物おじせず、パワーピッチングで相手打者をねじ伏せている。自慢の速球は150キロを超えることもしばしば。この2年目の進化を本人はこう分析する。
「去年と比べて球速は確かに上がっているんですけど、特に何かを変えたというわけではなくて、自然と。去年一年間ウエイトトレーニングだったりいろいろやってきて、体力がついたのかなと」
ファームでは、昨年9試合の登板で5奪三振、防御率4.82だった。それが今年は開幕から高い状態をキープし、11試合を投げて無失点。13三振を奪う投球を披露し、一軍昇格を勝ち取った。
「(昨年と比べて)変化球でストライクゾーンにしっかり腕振って投げれるようになったというのは、空振りとかが増えている一つの要因なのかなというのは思っています」
力強い速球を軸にゾーンで勝負するという持ち味を存分に活かして一軍マウンドで躍動する横山だが、このスタイルは、先輩捕手からかけてもらった言葉が指針となっているようだ。
「江村(直也)さんから、『お前は真っすぐがいいんだから、真っすぐを中心に。変化球で自分が崩れることがないように』という風に言われたので、自分の中でもしっかりと考えて、投球の基本は真っすぐだなと(改めて感じた)」