日韓戦で“引導”を渡した侍ジャパン 懸念される韓国野球界の未来とは…【WBC2023コラム】
2023/03/11
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韓国が先手も試合は思わぬ展開に…
韓国先発のキム・グァンヒョンは、往年の迫力こそないが、低めにボールを集め、初回から近藤、大谷から連続三振を奪う上々の立ち上がりを見せる。2回も先頭打者の村上を見逃し三振に切って取り、波に乗るかと思われたが、続く吉田の遊ゴロを悪送球し、一死2塁のピンチを迎える。しかし、動揺する素振りもなく、岡本、牧を連続三振に仕留めた。
侍ジャパンの先発は、2大会ぶりの出場となるダルビッシュ。伝説となった2009年大会決勝でリリーフし、優勝投手となって以来の韓国戦登板だ。今オフ、所属するパドレスから、36歳にして6年総額1億800万ドル(約141億円)契約を提示されたことでも話題になった。30代後半の選手の6年契約はMLB初で、米国での経験、制球力に加え、歳を重ねる毎に進化する変化球を巧みに操る投球スタイルが評価された格好だ。
打たせて取る投球で2回を完璧に抑えたダルビッシュだが、3回先頭のカン・ベクホが韓国の初安打となる左中間二塁打。続くヤン・ウィジに、真ん中に入ったスライダーをレフトスタンドに運ばれ、先制を許す。一死後、キム・ハソンのゴロを村上が悪送球によりランナーを背負うと、イ・ジョンフに中前タイムリーを浴びた。続くパク・ビョンホに死球を与え、チャンスを広げられたが、キム・ヒョンスを左飛に抑え、3失点にとどめた。
その裏、2回5奪三振と付け入る隙を与えなかったキム・グァンヒョンが突如、制球を乱し、源田、中村に連続四球を与えると、ヌートバーが快音を響かせ、中前にタイムリーを放ち、反撃ののろしを上げる。近藤もセンターオーバーのタイムリー二塁打で続き、1点差に詰め寄ったところで、キム・グァンヒョンをノックアウト。
二番手で登板したウォン・テインは、大谷を申告敬遠し、満塁策を取った上で村上との勝負を選択。内野フライに打ち取ったが、続く吉田が中前2点タイムリーを放ち、日本が逆転に成功。
5回、韓国は先頭のチェ・ジョンが左前安打で出塁するも、エドマンを空振り三振、キム・ハソンには内外野の真ん中に落ちる難しい打球を、ヌートバーが連日の好守備を見せキャッチ。続くイ・ジョンフに左翼線二塁打を浴び、二・三留ピンチを招いたが、4番パク・ビョンホを右飛に打ち取り、この回をゼロに抑えた。
追加点が欲しい日本は、先頭の近藤がライトスタンドに飛び込むアーチで加点。続く大谷がライト戦に鋭い打球で二塁に進み、一死後、吉田があわやスタンドインの右犠飛を放ち、3点差に広げ、この回から登板したグァク・ビンをノックアウト。
一方、ダルビッシュの後を引き継ぎ4回から登板した今永は、6回にパク・コンウに一発を浴びたものの、連打を許さず後続を断った。