大谷翔平、見納めの“リアル二刀流”で躍動! 全勝での世界一に向け決勝ラウンドへ【WBC2023コラム】
2023/03/17
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ついに打順を組み替えた栗山監督の決断が奏功
第2先発としてスタンバイしているのは、11日のパナマ戦で敗戦投手にはなったが、4回をソロ被弾による2安打1失点に抑えた同じく右腕のミチェレ・バサロティ。長いリーチを生かして腕を下げ気味にスリークォーター気味に投げてくる、やや変則フォームの右腕。パナマ戦では最速154キロを記録したが、スライダー、カット、ツーシームなど、多彩な変化球を丁寧に低めに集める投球スタイルが特徴。イタリア系ベネズエラ人で身体能力が高く、昨年はフィリーズ1Aで33試合に投げて9勝2敗7S、防御率2.64の成績を残している。
そして、ピアザ監督は、2番手以降は、1人1イニングずつの小刻みな継投をしてくる。キューバ戦とオランダ戦のブルペンのユニットが、ほぼ同じで、この布陣が、勝利の方程式なのだろう。
そこには昨シーズン、カージナルスでメジャーデビューして47試合に登板して6勝9ホールド、防御率3.17のアンドレ・パランテがいる。ヌートバーのチームメートで、160キロに迫る剛速球が魅力の右腕だ。さらに、マリナーズで57試合に登板して2勝2セーブ6ホールド、防御率4.17のマット・フェスタといったメジャーリーガーが揃い、クローザーには、2試合で抑えを務め、防御率0.00の数字を残しているダイヤモンドバックス3A所属のミッチェル・スタンポが控えており、安定している。
片や日本の先発、大谷について、エンゼルスのネビン監督が、「大谷は、(現地時間)現地30日のメジャー開幕戦のアスレチックス戦に向けて24日のオープン戦に登板することを希望していた」と話し、日本が米マイアミでの決勝ラウンド(準決勝、決勝)に進出した場合でも登板しない予定だと明らかにし、よってこの一戦が今大会最後のマウンドとなる。
負けたら終わりの一戦に臨む栗山監督は、今大会14打数2安打、打率.143と、大スランプに陥っている若き三冠王・村上を4番から外し、代わって打率.417と好調をキープしている吉田を4番に据えた。
さらに、1次ラウンド韓国戦で、帰塁時に右手小指を骨折した源田が、8番・遊撃手で3試合ぶりにスタメン復帰を果たした。