下剋上狙うコロンビア代表、キンターナ&テヘランのWエースが強豪相手に意地見せるか【WBC戦力分析】
2017/03/03
イスラエル代表とともに、大会4回目にして初出場となるコロンビア代表。チームとしての選手層は決して厚いとは言えないものの、メジャー屈指の投手を2人擁しており、思わぬ番狂わせを起こす可能性もある。
コロンビアのルイス・ウルエタ監督が米国代表との初戦で起用することを明言しているのが、シカゴ・ホワイトソックスのホセ・キンターナ投手。同じ左腕である元同僚クリス・セール投手の陰に隠れて目立たなかったが、4年連続200イニング&防御率3点台と実力は一級品。切れ味鋭いカーブと高い制球力を武器に、抜群のゲームメイク能力を誇る。
キンターナに続くのが、アトランタ・ブレーブスのエースであるフリオ・テヘラン投手。スリークォーターから約150キロを超えるフォーシーム、ツーシーム、スライダー、カーブ、チェンジアップを投げ分ける。今季は7勝に終わったものの、これは打線の援護に恵まれなかったためで、今大会でも米国やドミニカ共和国ら強豪国を封じ込められるだけの実力を持っている。
この2人以外の投手は大きく実力が劣る。3番手は昨年まで横浜DeNAベイスターズでプレーしたギジェルモ・モスコーソ投手。勝ちパターンは、昨年MLBで数試合に登板したダヤン・ディアス投手や、ウィリアム・クエバス投手が務めることになるだろう。
野手では、2人の若手有望選手、フィラデルフィア・フィリーズのホルヘ・アルファーロ捕手とニューヨーク・ヤンキースのティート・ポロ外野手に注目したい。アルファロは、テキサス・レンジャーズのコール・ハメルズ投手の見返りとしてフィリーズに移った選手の1人で、パワーと鉄砲肩が魅力。次代の正捕手となることが見込まれている。ポロは昨年1Aと1A+で合わせて37盗塁の俊足外野手。スピードに加え、昨季はそれまでの自己最多の5倍以上となる16本塁打を放つなどパワー面が開花し、代表チームでもリードオフの筆頭候補となっている。
また、2013年から2014年にかけてマイアミ・マーリンズで100試合以上に出場したドノバン・ソラーノ内野手や15年にクリーブランド・インディアンズで三塁のレギュラー格だったジョバニー・アーシェラ内野手らMLBの準レギュラークラスも何人か参加している。
米国、ドミニカ共和国、カナダと強豪国のひしめくプールCだが、キンターナとテヘランはこれらの強力打線に対抗できる実力の持ち主。リリーフ陣や打線の奮闘次第では、下剋上の可能性も十分ある。