イスラエルの快進撃は偶然ではない。2次Rも不敵な自信、熟知する短期決戦の戦い方
12日からワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2次ラウンドが始まる。1次ラウンドのプールAを1位で突破したイスラエルは、予選ラウンドからここまで快進撃を続け今大会のダークホース的な存在になっている。ジェリー・ウェインスタイン監督をはじめ、イスラエルの国を背負って戦うチームはどのような思いで次なる戦いへ臨むのだろうか。
2017/03/12
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イスラエル国民の期待を背負ってプレー
マーキーは「監督が僕にオープニングゲームのボールを託してくれて嬉しい」と前置きしたうえで、意気込みをこう語る。
「僕たちのスカウティングレポートが非常にいい情報をチームに持ってきてくれているので、それをよく見ながら、いいところに投げて、バックを信用する。ホームランが出やすい球場だという質問があったが、それはアメリカにだってある。だからそれに左右されることはない。
誰がバッターボックスに入ってこようが、日本だろうが、アルバート・プホルス内野手だろうが、キューバの主軸だろうが変わらない。僕の後ろに守っている守備陣を信頼してストライクゾーンに投げる。誰と対戦しようともターゲットに向けてストライクを投げる。それが僕のビジネス。結果がどうなるかは、明日、見てのお楽しみということで」
また一方で、「ユダヤの国」ということで、別なる目線も集まるが、ウェスタイン監督は言葉に力を込める。
「私たちのチーム構成は、日本、オランダ、あるいはキューバのチームとあまり変わりない。どこの国も代表は国民の期待を背負っている。私たちは確かにアメリカでプレーしている選手、コーチがほとんどだが、イスラエルの国民の期待を背負ってプレーしている。他の3ヶ国と一緒だ。
2次Rに進んだ4チームは僅差の実力者。どこが強い、どこが弱い、どういう差別があるということは超越して、注目すべきは、スコアボードにどのチームがより多く相手チームよりも得点を重ねるかだ。それは監督、コーチ、選手、みんな同じ気持ちだ」
指揮官やエースからの強い言葉を聞くと、イスラエルの快進撃はただの勢いだけではないと気づかされる。
強固な意志をもった選手たちの挑戦はまだまだ続く。