古豪キューバは復権できるか? MLB主力選手を阻む政治の壁、亡命組が切望する“1つのCUBA”
第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2次ラウンドで敗退したキューバ代表。亡命する選手が絶えない同国は、かつての強さを取り戻すためにも国内でプレーしている選手と、亡命した選手が混合したチームになることが待ち望まれている。
2017/03/21
キューバ代表が強くなるためには米国組の参加必至
若年世代のキューバ代表に選出され将来を嘱望されたものの、2009年20歳の時にキューバから亡命し、現在はデスパイネと同じくマーリンズでプレーする内野手アデイニー・エチェバリアは、
「いつの日か、“CUBA”の文字が刻まれたユニフォーム着て、代表でプレーする機会があれば非常に素晴らしいことだ。私は、アメリカでプレーしている全てのキューバ人選手がまたキューバ代表としてプレーすることを望んでいると思っている」と語る。そして、
「米国にいる選手とキューバ国内の選手たちがともにプレーすればより強いチームになるだろう。米国組の補強は、WBCや他の国際大会でキューバ代表をより上へと導くものだと思っている」とデスパイネ同様に米国組のキューバ代表合流を前向きなものと捉えている。
国内組だけではもはや国際舞台での競争力が不足していることが改めて浮き彫りにされたキューバ代表。再び国際大会で存在感を示すためにも、MLBで活躍するプレーヤーの招集は待ったなしなのか。
ヤシエル・プイグ、アロルディス・チャップマン、ヨエニス・セスペデス、ケンドリー・モラレス、ユリエスキ・グリエル、ホセ・アブレイユら多くのタレントが再びキューバ代表のユニフォームに袖を通す機会は訪れるのか。
ファン、メディア、そして当の選手たちもその機会を心待ちにしている。唯一にして最大の障害、政治的判断が覆される日は果たして……。