たった一球で「全てが台無しに」。国際大会ならではの得難い経験、敗戦を糧にさらなる成長を【プレミア12】
「第2回WBSCプレミア12」は12日、スーパーラウンド2日目を迎え、野球日本代表「侍ジャパン」はアメリカ代表と対戦。終盤までもつれる試合展開も、一発に泣き3-4で敗れた。
2019/11/13
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「ほんまに1球ですかね、ミスした球というのは」
彼の悔しさが人一倍に伝わってくるのは、そのホームランまでの過程が誰から見ても、褒められたものだったからに他ならない。
6回からマウンドに上がった大野は、先頭打者に150キロのストレートをとらえられた。しかし、センターを超えるかのような打球を中堅手の丸佳浩が好捕すると、そのまま勢いに乗った。
6回は後続を2者連続三振。ツーシームを連投してのナイスピッチングだった。7回は先頭のペイトンも空振り三振。大野の独壇場とさえ感じていたほどだった。
しかし、続く2番のアデルにボールワンからの2球目のツーシームを右翼スタンドに放り込まれた。やや甘く入ったボールを見逃してくれなかった。
「前回登板の台湾戦よりは思ったところに投げれていたんですけど、ほんまに1球ですかね、ミスした球というのは。ミスしちゃいけないバッターにミスしてやられてしまった」
たったの1球のミス。それを打たれてしまったからこそ、大野はただただ、悔しがったというわけである。
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