【韓国の眼】北朝鮮、2020東京五輪目的に野球を国策に? 平壌で審判講習の開催を要請の狙い
世界中に野球が存在している今日だが、日本においては他国の情報を得る機会が少ない。その代表格といえるのが北朝鮮だ。
2016/02/28
長年の冬眠から目を覚ました北朝鮮
北朝鮮に野球が存在する――この事実を知っているだろうか。現在、24カ国がアジア野球連盟に所属している。日本をはじめ韓国や台湾、パキスタンやネパールなど様々な国に野球があり、多くの人々がプレーしている。レベルに大きな差はあるものの、同地域でこれだけの国に野球が存在していることがわかる。この数字の中には北朝鮮も含まれているのだ。
連盟のホームページを見ると加盟国の紹介には各連盟の所在地や電話番号、代表者の名前などが記されている。しかし北朝鮮は住所しか書いておらず、その他は不明の状態だ。05年に加盟したが会費の滞納が続いたこと、連絡がつかないことから幽霊会員になっていた。しかし昨年、急に連絡が入ってきたというのだ。
2月22日、台湾でアジア野球連盟の執行委員会が開かれた。
話し合った内容は明らかにされてはいないが、検討案件の中で予想外のことが起きたという。北朝鮮が公文書を送っていたのだ。その内容は今夏に首都の平壌でアジア人審判講習を開いてほしいというものだった。これに関係者からは驚きと疑問の声が挙がった。
韓国メディア『スターニュース』では連盟関係者の見解を「北朝鮮からの要請は支援金を得るためだろう。彼らと連絡ができるようになったとはいえ、慎重にやり取りを進めていくべきだ」と報じている。
過去、韓国は北朝鮮国内に球場を建設しようと金銭面で支援したことがある。だが、北朝鮮はお金を全く関係ないところで使用していたことで話は流れた。この経験もあり、強い不信感を持っている。