イチロー、今季73打席で三振はわずか3。コンタクト率約94%、球界トップのバットコントロールが復活
ここまで打率.385と好調をキープしているマーリンズのイチロー。3試合で10安打は球団タイ、42歳としては1894年以来の記録だ。また今季はここまで73打席に立ち、三振はわずかに3つだけだ。
2016/05/26
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ボールをよく見て、かつ三振が少ない
イチローが快調にヒットを積み重ねている。
1番レフトで起用された昨日の試合こそ5打数0安打に終わったものの、今季はここまで打率.385と絶好調。
特に現地5月21日~23日の3日間は、それぞれ4、2、4安打のつるべ打ちで10安打を記録。メジャー通算3000本安打に大きく近づいた。『THE ASSOCIATED PRESS』によるとこの固め打ちは約120年ぶりの記録だという。
Suzuki tied a Marlins record with 10 hits in the previous three games and became the first 42-year-old to go on such a streak since Cap Anson in 1894. Suzuki has 2,960 hits in his major league career and 4,238 between the majors and Japan ? the latter total is 18 behind Pete Rose’s career mark.
イチローは過去3試合で10安打を放ちマーリンズの球団記録にならんだ。また3試合で10安打は42歳では1894年のキャップ・アンソン以来となるものだ。これでイチローのメジャー通算安打は2960本、日米通算では4238本となり、ピート・ローズの記録にあと18本と迫っている。
メジャー通算3000本安打の達成は来季に持ち越しになる可能性もあるが、日米通算でのピート・ローズ越えはほぼ確実に今季中に達成されるだろう。
昨年は自己ワーストの打率.229に終わったイチローだが、今季は4月に30打数10安打の好スタートを切ると、5月は35打数15安打とさらにペースアップ。
少ない出番で確実にヒットを積み重ねている。.385の高打率もさるものだが、それ以上に目立つのがバットコントロールの巧みさだ。
今季はここまで73打席に立ち、三振はわずかに3つ。今季MLBで50打席以上に立った選手のうちでは最小の数字。K%(三振/打席数)も4.1%で自己最高、通算(9.8%)の約半分、自己ワーストだった2013年(17.7%)の約1/4となっている。
三振の急激な減少は早打ちとつながっていることが少なくないが、今季のイチローは全く逆だ。打撃スタイルを見るとこれまでより深いカウントまでボールを選ぶケースが増えている。1打席ごとの球数を表すP/PAを見てみると通算の3.47と比べて今季は3.95と打席に立つ時間がかなり長くなっていることが分かる。