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野球・ソフトの五輪復帰の可能性に関する日米報道での温度差 【豊浦彰太郎のMLB on the Web】

IOC総会での改革案可決を受け、日本では野球・ソフトの五輪復帰の可能性に関する報道で持ちきりだが、アメリカでは報道量も論調も異なるようだ。MLBが五輪参加に消極的なのもその一因のようだ。

2014/12/11

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まるで、監督から満塁の場面で『次行くから準備しておけ』と言われたような心境

“It’s like when the manager calls you off the bench to pick up the bat and warm up, and the bases are loaded,” World Baseball Softball Confederation president Riccardo Fraccari said in a statement. “All you want to do is swing for the fences!
「まるで、監督から満塁の場面で『次行くから準備しておけ』と言われたような心境だ」と、WBSCの会長リカルド・フラッカリはコメントを発表した。「フェンス目掛けてスイングするだけだ」

 その一方で、BAはあるIOC委員のコメントを紹介し、今回のルール変更が即野球・ソフトボールの復帰につながると断定することに慎重な姿勢を見せている。

“It is not sure for baseball and softball, because most other federations are against this,” Francesco Ricci Bitti, head of the Association of Summer International Sports Federations, told several Italian journalists, according to the Chicago Tribune.
「野球とソフトボールの復帰はまだ決まったわけではない。他の多くの団体はそれに反対なのだから」。夏季国際スポーツ連盟のトップであるフランシスコ・リッチ・ビッティは、『シカゴ・トリビューン』によると、イタリアの複数メディアにそう語ったようだ。

 しかし、12月10日付け読売新聞によると、40の改革案すべてが全会一致で「IOC委員は、お膳立てされたショーのように採決を続けた」そうだ。トーマス・バッハ会長が強力な指導力と政治力を発揮し、あらかじめ十分根回しがなされていた可能性は高い。

 だとすると、開催都市に提案権を与えると、どの競技が推薦されるか、それが採用されると運営上・収益上どのような影響があるかは検証された上での動議だったはずだ。
 したがって、野球とソフトボールが採用される可能性は極めて高いだろう。
 
 と同時に2024年大会の開催地が野球人気の高い国にならない限り、一度きりの復帰に終わる可能性もまた高いことを忘れるべきではない。

 WBCという独自の世界大会を立ち上げたMLBが、シーズンが真っ盛りの時期に開催される五輪にスター選手を派遣するよう方向転換するとは考えがたいからだ。

出典 : “Baseball’s Return To Olympics Appears Near" in Baseball America by VInice Lara-Cinisomo in Dec. 8th 2014

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