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スカウト不在が影響? マーリンズ・イチロー誕生で、日本出身選手在籍なしはレッズのみ【豊浦彰太郎のMLB on the Web】

イチローのマーリンズ入団で、日本生まれの選手が在籍したことがないMLB球団はレッズだけとなった。スカウトを日本においていないのもその要因のひとつだろう。

2015/02/01

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青木は、ブリュワーズ入団前にテストも

 そういえば、青木がポスティングでメジャー入りを目指した際に交渉権を持っていた同球団は、青木にトライアウトのようなテストを受けさせ潜在力を吟味した。これも、日本にスカウトを置いていないからこそのことだろう。
 
 私見を言わせてもらえば、「コストを気にして日本にスカウトを置かない」というのは理解しかねる。メジャー平均年俸は年々上昇し、昨季は約382万ドル(現在のレートで約4億4700万円)だった。そして長期高額契約が不良債権化するケースも珍しくない。言い換えれば人件費総額は膨らみ、かつ表現は悪いが「ドブに捨て去る」金額も莫大なのが現状ということだ。
 それを考えれば、海外の人材の実力を見極めるために有能なスカウトを配置することは回収率を上げるため必要だと思うし、メジャーリーガーへの投資額と比較すると、スカウトのサラリーや活動費はそこまで膨大ではないはずだ。
 スカウトを駐在させる金銭的余裕がないのではなく、ポスティングに掛かるような日本選手を獲得する予算がない、ということなのだろうか。  
 
 筆者にもこんな経験がある。
 2012年の夏、ヤンキー・スタジアムでのことだ。記者席でスコアを付けながら観戦していると、隣に座る50代と思しき男性から話しかけられた。「日本の選手について教えてくれ」という。その男性は、ここ数年プレーオフの常連である某球団のGM補佐だった。彼の球団は日本にスカウトを置いている。
 
「こうやって、日本からレポートが送られてくるんだ」と、彼はブラックベリーを覗かせてくれた。生まれて初めて見るナマのスカウティング・レポートだった。その時点で、彼の球団にとっての注目度ナンバーワンのNPB選手は、もちろん当時楽天の田中将大だった。
「でも、個人的にはコイツが面白いと思うんだよ」と、ある若い投手に関する詳細なレポートを見せてくれた。ああ、流石だと思った。
 
 その選手は、日本にスカウトを置いているからこその目の付けどころだった。
 
 ちなみに、今までに最も多くの日本生まれの選手が在籍したのはメッツで11人だ(NPBからダイレクトに移籍した選手に限らない)。しかし、それだけの数を擁しても複数年にわたって「成功した」と言えるのはほとんどいないのは残念だ。
 
出典:”Reds only team never to have Japanese player”@ Cincinnati Enquirer by C. Trent Rosecrans in Jan. 23rd 2015

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