【MLB】飛びすぎるボールの“被害者”たちが真実公表を求める「明らかにおかしい」「まるでホームラン・ダービー」
2019/05/07
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MLBは製造過程に変更はないと主張
昨年、独立機関の調査が行われ、MLBで使われているボールの抗力が以前より低くなっていることは証明されている。だが、MLBではボールの製造過程に変更はないと主張している。
ロブ・マンフレッドMLBコミッショナーはAP通信に対して、以下のように語っている。
「ボールの抗力が低くなった原因を結論づけることは出来なかった。野球のボールというものは自然の原料から手作業で作られる製品だから、ある程度の誤差が生じることは避けられない。抗力が低下すれば、ボールは遠くに飛ぶ。その結果として、本塁打が増えることはやむを得ない」
このマンフレッド氏の主張に対して、現場の選手達から賛同の声が上がることはどうやら考えにくいようだ。
このような状況下で最大の被害者と呼ぶべきなのは、本来なら外野フライに打ち取ったボールが本塁打にされてしまう投手達であるが、「USAトゥデイ」から取材を受けた何人かの投手達は一様にボールが以前より飛びやすいことを感じており、それがやむを得ないことであっても、リーグに真実を公表することを求めるコメントを出している。
ジョン・レスター(シカゴ・カブス)
「数字がすべてを語っているだろう。ボールに何かがあるのは間違いないと思う。まるでホームラン・ダービーで使うボールのように飛んでいく」
「それが今のファンが見たいものなんだ。彼らはスタッツを見て、本塁打がどれだけ飛ぶか、回転数は、角度は、って語るのが好きなんだよ」
J.A.ハップ(ニューヨーク・ヤンキース)
「陰謀論みたいなことは口にしたくないけど、今起きていることは明らかにおかしい。誰からも本塁打数を取り上げたくないけど、何本かの本塁打にはその価値があるか首をかしげざるを得ない」
デビッド・プライス(ボストン・レッドソックス)
「リーグは(ボールが飛びすぎることを)認めるべきだ。私達は既にそれを目のあたりにしている。ただ正直にそうだと言えばいいんだ」
ザック・ブリットン(ニューヨーク・ヤンキース)
「ファンが本塁打が飛び交うことを望んで、リーグがその期待に応えようとしているのなら、それは間違ったことではない。正直にそれを認めたらいいんだ。メジャーリーグはエンターテイメント・ビジネスなんだし、リーグがボールがもっと飛ぶように変更するのは労使協定に反しているわけではない。投手達はそのことを受け入れるし、騙されているよりずっとマシだ」
ショーン・ドゥーリトル(ワシントン・ナショナルズ)
「ボールが変わったことを隠すべきではない。過去にもそんな話題が上ったことがあるけど、リーグはそれを認めなかった。もしボールが“juiced”されていて、以前より遠くに飛ぶようになっているのなら、リーグはそれを世間に公表するべきだ」
角谷剛