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イチロー・マートン・秋山翔吾に共通する四球の少なさ。歴代最多安打記録男の特長【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】

ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回はイチロー、マートン、秋山の歴代最多安打記録保持者についてだ。

2015/12/26

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内野安打の多いイチロー

 最多安打打者の打球の方向を見てみよう。

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 1994年、21歳のイチローは右方向へ引っ張る安打が多かった。
 しかし2004年、31歳のイチローはセンター方向を中心に全方向に安打を打つようになっている。
 驚異的なのは内野安打の数だ。1994年の33本も非常に多いが、MLBに移籍後の2004年には実に61本もの内野安打(バントヒット4本を含む)を記録している。
 イチローは狙って内野安打を打っていると公言しているが、その技術は彼だけのものなのだろう。

 2010年のマートン、2015年の秋山は内野安打がそれぞれ18本。足で稼ぐ安打はあまりなかった。
 マートンは右打者、秋山は左打者だが、広い外野にまんべんなく安打をちりばめている。
 マートンは右翼、秋山は左翼への安打が一番多い。ともに流し打ちの安打が最多だったのだ。

 最多安打を狙うには、四球をあまり選ばず、積極打法に徹すること。左投手を苦にしないこと。そしてコースに応じて全方向に打ち分ける広角打法が求められる。
 働き盛りの秋山翔吾は、来季、自らの記録を更新することができるだろうか。

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