高木勇人に立ちはだかる「2年目のジンクス」。巨人先発陣のキーマンは打破できるか【死亡遊戯コラム】
菅野智之が圧倒的な成績をおさめる一方で、他の先発陣は軒並み崩れている巨人の先発陣。2年目の高木勇人も苦しんでいるが、今が踏ん張り時だ。
2016/05/14
2軍で再調整する余裕なく
こうなると、V奪回へのキーマンは2年目右腕の高木勇人だろう。
昨季は3・4月度月間MVPに選出されるも、最終成績は9勝10敗、防御率3.19。
開幕5連勝が途絶えた5月10日以降は4勝10敗と急失速してしまった。
今季は2勝3敗、防御率4.61。ここ2試合で11失点と例年ならば2軍降格を命じられてもおかしくない状態だ。
それでも今の手薄な先発陣に高木を再調整させているような余裕はない。
時にチームのピンチは選手にとってチャンスだ。
皮肉なことに1軍にマイコラスや杉内や内海がいないことで、菅野は絶対的エースとして一本立ちしたように思える。
誰かがいなければ誰かが出てくるのがプロ野球。
先輩たちがいない隙にポジションを奪うのか?
それとも下から這い上がってくる若手に奪われるのか?
甲子園や六大学のスターでもなければドラ1のエリートでもない。7年間も指名漏れし続けたドラフト3位投手。
昨年はこの背番号54のオールドルーキーの活躍が、2軍でくすぶる選手たちに危機感と勇気をもたらした。
高木勇人は菅野と同じ89年生まれ、今年27歳という年齢を考えるとこのまま10勝10敗の5割投手で定着してしまうのは寂しすぎる。
由伸巨人のローテの一員ではなく、ローテの中心として。
「2年目のジンクス」を克服し「2年目の飛躍」に繋げたい。