オリックスと大型契約を結んだ中島裕之――見えぬリスクをはらんだ巨額投資は吉と出るか?
中島裕之内野手がオリックスと大型契約を結び、日本球界復帰を決断した。これまで日本人大リーガーの国内復帰は、思うような結果に結び付いていない。中島自身、この契約通りの結果を残せるのか? またオリックスの巨額投資は正しかったのか、否か。すべては2015年シーズンにかかっている。
2014/12/08
中島の大型契約は、各球団にとって貴重なモデルケース
そもそも歴史を振り返れば、メジャー帰りの選手が渡米前を上回るパフォーマンスを発揮した例は数少ない。
伊良部秀輝、城島健司、福留孝介、西岡剛、松井稼頭央、岩村明憲、井川慶ら、期待された数字を残してきたとは言えまい。当然、年齢的な衰えや故障の影響なども加味しなくてはならないだろう。
そこで、中島である。
来季中に33歳を迎える年齢は、まだ第一線を張るには十分。逆にこれで結果を残せなければ、オリックスの巨額投資はかつてない批判の的となるのは必至だ。
中島自身、置かれた環境は承知している。
「終わった時に、獲って良かったなと思ってもらえるよう頑張りたい。あかんかったら、叩いてください」と入団会見で表情を引き締めた。
賛否両論ありながら、従来の日本人大リーガーの国内復帰は、思うような結果に結び付いていないのがほとんど。
これだけの大型契約となれば注目は集まるし、今後各球団が補強戦略を練るにあたって貴重なモデルケースにもなる。
投資は正しかったのか、否か。答えは1年後には出ている。どんな周囲の声や雑音も関係ない。結果が、何よりも雄弁に審判を下す。