巨人・鈴木尚広、通算盗塁成功率歴代トップに。規定打席未達、代走最多盗塁男が打ち立てた新たな偉業
巨人の鈴木尚広が27日の試合で自身228個目の盗塁に成功。通算盗塁成功率で広瀬叔功を抜いてトップに立った。失敗の許されない重要な場面での起用が多いだけに、この記録の持つ意味は大きい。
2016/09/28
足のスペシャリストの大記録
27日、東京ドームで行われた対中日24回戦で、読売ジャイアンツの鈴木尚広外野手(38)が、今季10個目となる盗塁を記録した。この盗塁で同外野手の盗塁成功率は、82.91%(228盗塁、47失敗)となり、広瀬叔功(元南海)の82.89%を上回り、盗塁成功率で歴代トップに立った。
プロ20年目を迎えた鈴木だが、今季も自慢の快足は健在だ。
今シーズンもこの日の試合前まで9盗塁、失敗は0だった。この日は同点で迎えた9回裏に先頭打者のクルーズがヒットで出塁するとその代走として登場、1死後カウント2-2の場面からスタートし、見事盗塁を成功させた(打者堂上は三振)。次打者の長野が空振り三振に倒れたため、得点にこそ繋がらなかったものの、今季10個目の盗塁もまた重要な場面でのものだった。
盗塁王のタイトルが数によって決まるように盗塁の成功率が話題に上ることは決して多くない。しかし統計学上、盗塁は非常にリスクの大きいものだということが明かされている。
例えばリッキー・ヘンダーソンは、82年にメジャー最多のシーズン130盗塁を記録したが、失敗も42で最多(成功率75.58%)。統計学上はもし盗塁試行が0でも価値は変わらなかったと言われるほどだ。それだけに盗塁成功率の持つ意味は大きい。