ツボをおさえた補強 新主砲・ブランコに求められるカブレラ級の活躍【どら増田のオリ熱コラム #5】
オリックスに入団が決定したブランコ。中日、DeNA時代とNPB6年間で通算本塁打169本。昨年こそ怪我で85試合出場にとどまったが、その長打力は相手チームにとって脅威だ。新加入の中島に、ブランコ、そして昨年復活の兆しを見せたT-岡田の主軸が機能するかは、2015年オリックス打線の大きなカギとなる。
2015/01/10
ブランコへの一抹の不安
しかしブランコに対して不安がないわけではない。
怪我持ちのブランコは、DH制があるパリーグ球団への移籍を希望していたと伝えられている。
交流戦で対戦経験があるとはいえ、パリーグの投手陣はレベルが高い。セリーグ球団オンリーのブランコが、これまでのように順応できるのかどうかは未知数だ。
パリーグ一筋だったカブレラとの大きな違いだと思う。
ただ、昨季のブランコはパリーグとの交流戦で64打数18安打2本塁打、打率.281とまずまずのアベレージを残している。中でも、オリックス戦が17打数6安打、打率.333で金子千尋との相性が3打数2安打と非常に良かった。
さらにお得意様にしていた球団がある。オリックスの宿敵ソフトバンクだ。
ソフトバンク相手には10打数4安打1本塁打、打率.400という数字は、非常に心強い。
西武からオリックスに移籍したカブレラは、オリックスでの1年目は、打率.315、本塁打36本、104打点とチームを初のクライマックスシリーズに進出させた最高の功労者となった。
翌年は怪我に泣かされ出場機会が減ったものの、打率3割はキープ。3年目は打率.331、本塁打24本、82打点で出塁率はリーグトップを記録。契約が折り合わずソフトバンクに移籍したが、人材豊富なソフトバンクではレギュラーの確約があるはずもなく、オリックス時代の半分も結果を残せずに退団している。
カブレラは2010年にT-岡田が弟子入りを志願したこともあって、その年にT-岡田が本塁打王に輝いたこともあり、指南役としての功績も大きかった。
ブランコに対して、私はカブレラくらいの活躍をしてほしいと期待している。
ホームランを40本、50本打つ必要はない。打率は.280前後で本塁打は30本前後、打点は100以上の結果を1年目から残せれば、オリックスの優勝する確率はかなり高くなるのではないか。オリックス打線に求められるのは破壊力と安定感。そのどちらも兼ね備えているのがブランコである。
中島裕之とともにスランプに陥ることなく安定感あるクリーンナップを担ってもらいたい。
これはオリックスファンの総意だろう。