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侍Jが避けるべき“選手任せ”野球。小久保監督は明確な指示で前回の“凡ミス”繰り返すな【小宮山悟の眼】

3月に開幕するワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンの合宿が23日から始まった。侍Jはどう戦うべきなのか。小宮山悟氏が解説する。

2017/02/23

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基本的にはベンチが責任をとるべき

 前回大会でのミスプレーは、前のランナー(井端)が「走ったように見えたから」(内川が)走った。しかし、二塁走者の井端はタイミングを取っていただけで、実際にはスタートを切っていなかった。
 
 これはベンチからのサインではなくグリーンライト(走者の判断で行う盗塁)で、その動きにつられた内川が飛び出してしまったことが責められる形にはなったが、走者が盗塁を狙うか、狙わないかを含めて、事前に徹底しておくべきことだった。
 
 基本的にはベンチが責任を取るべきで、その方が選手からすればやりやすい。前回大会のミスは選手の裁量に任せてしまった「ベンチのミス」になるので、今大会に関してはどこまで選手を縛るのか、指示を出すのかを明確にしなければならない。
 
 チーム内の決まり事はサインなどで明確にしないと、責任の所在が不明瞭になる。一体誰が責任をとるのか、と。前回の反省を生かすためにも、きちんとそれを山本浩二前監督から小久保監督に伝えてほしい。
 
 小久保監督は自身が責任を取れるように、選手にしっかりとした方針を伝えなければいけない。合宿からキューバ戦までの間に、どれだけのことができるのか。どれだけの約束事を形にし、チームに落とし込んでいくのか。合宿での一挙手一投足に目が離せない。

 
小宮山悟(こみやま・さとる)
 
1965年、千葉県生まれ。早稲田大学を経て、89年ドラフト1位でロッテ・オリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)へ入団。精度の高い制球力を武器に1年目から先発ローテーション入りを果たすと、以降、千葉ロッテのエースとして活躍した。00年、横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)へ移籍。02年はボビー・バレンタイン監督率いるニューヨーク・メッツでプレーした。04年に古巣・千葉ロッテへ復帰、09年に現役を引退した。現在は、野球解説者、野球評論家、Jリーグの理事も務める。

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