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【ロッテ】新外国人サントス獲得の背景。低迷脱却へ見据える次の一手

千葉ロッテマリーンズは18日、新助っ人ロエル・サントス外野手と契約合意したことを発表した。長打力に優れている選手ではなくリードオフマン獲得と疑問が残る補強となったが、今後どんな“次なる一手”が飛び出すのだろうか。

2017/05/19

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リードオフマンを獲得した理由

 ファンからの嘆きの声が聞こえてきそうだ。
 
 千葉ロッテマリーンズが、かねてから交渉を重ねていたWBCキューバ代表の外野手ロエル・サントスの契約合意を発表した。
 
 5月17日時点で38試合を終えて最下位。チーム打率.190と不振にあえぐロッテの攻撃陣にあって、どうテコ入れをするかは開幕直後からの懸案事項ではあった。だが、その第一手の獲得として合意が発表されたのが、18本塁打と長打力不足を意識した補強でなく、俊足・好打者タイプであったことは、いささか疑問に残る。
 
 なぜ、ロッテはここへきて、リードオフマンを獲得したのか。
 ロッテファンの嘆きは最高点に達しているに違いない 
 
 とはいえ、シーズン当初のことを考えれば、仕方ない部分があったのもまた事実だ。
 
 会見に応じた林信平球団本部長は「かねてよりいくつか補強ポイントがあるというなかで、チームは1、2番バッターを固定できていなかった。打率、出塁率があまりよくないということで、攻撃面ではリードオフマン、出塁率が重要と認識していた」と話している。
 
 開幕当初は主砲候補だったダフィー、パラデスへの期待があったことを考えると、まず先に手を加えなければならないのは「出塁率」という見立ては間違いではない。4月13日に角中勝也が離脱していたことも、球団の指針に影響していただろう。
 
 ただ、ここで考えるべきは次なる一手をどう考えているかどうかだ。
 
 林本部長は「検討には入っている」とは口にしたものの、今後の外国人獲得にはやや消極的な発言をしている。
 
「パラデスの調子が上がってきたとはいえ、1カ月を振り返れば、両外国人がなかなか期待した成果が出ていないので、そこを埋められないかと考えています。ただ、チェンも含めて、現状、4人の外国人がいるので、これ以上獲得してしまえば、誰かを2軍に常時おいておかなければいけないことになる。そうなると別の意味での問題点も出るので、必ずしも外国人を獲得することがいいとは言い切れない」
 
 ジミー・パラデス、マット・ダフィーの復調が望みにくいとはいえ、確かに、新外国人となるとリスクは計り知れない。特に大砲候補となると、俊足・好打者タイプの選手を獲得するのとは異なった、大きなミスを招きかねない。日本でのプレー経験のある選手であればリスクは回避できるが、日本野球への順応性を考えると、新たな外国人補強は現実的ではないかもしれない。
 
 伊東監督は「(サントスは)今、絶対に欲しい選手ではないが、新しい風のような存在になって欲しい」とカンフル剤としての要素を求めている。つまり、劇薬になるとまでは捉えていないようだ。
 
 とはいえ、このままサントスを獲得しただけですべてを終結してしまっていいのかというとそうではない。

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