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巨人、後半戦のキーマンは打率1割捕手・小林誠司。球宴時の抱腹絶倒のパフォに込めた高橋監督の高い期待値

前半戦は泥沼の13連敗を喫するなど、厳しい状況が続いた読売ジャイアンツ。後半戦が始まった17日は、中日ドラゴンズに快勝し、幸先のいいスタートを切った。反撃ののろしを上げるには、正捕手・小林誠司が鍵になりそうだ。

2017/07/18

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コーチ陣の配置転換、小林のリードが生命線

 今年は開幕前に第4回WBCで侍ジャパンの正捕手として大暴れし、準決勝まで全7試合でスタメン出場。リードだけでなく、打撃面でもチームトップの打率4割5分、1本塁打6打点とMVP級の活躍だった。その勢いで巨人でも大暴れが期待されたものの、肝心の公式戦は攻守の両面でサッパリ。懲罰交代だけでなくスタメンから外されることも多々あり、高橋監督の信頼を失って両者の間にすきま風が吹きだしたのではないかとも指摘され始めているところだった。
 
 特に高橋監督は感情を露にする激情型タイプの指揮官ではなく、選手と必要以上に密なコミュニケーションを取るようなことは余り好まない。だが小林が“柳に風”のように受け流せずに苦しんでいるとすれば、誤解が生じて指揮官ら首脳陣との距離感もますます遠くなっていき、今後の成長が見込めなくなってしまう懸念も出てくる。
 
 オマエにはこれからだって期待しているんだ。頼むぞ――。そういう姿勢を見せたかったからこそ、高橋監督は小林が仰天アーチを放ったことで、ここぞとばかりに球宴という無礼講の場を利用しながら公式戦中ではとても考えられないようなオーバーアクションを披露したのではないだろうか。実は巨人関係者や高橋監督を古くから知る球団OBの中にも筆者と同意見の人たちが思いのほかに多くいたことも補足しておきたい。
 
 以前、当コラムの中でも伝えた通り、この球宴期間中に巨人は1軍コーチ陣にメスを入れた。尾花高夫投手コーチをブルペン担当に配置転換し、変わって斎藤雅樹2軍監督を1軍投手コーチに就任させた。主に中継ぎ陣強化を図る目的があるようだが、それについても小林のリードが生命線となるのは言うまでもない。
 
 球宴で目にした高橋監督のオーバーアクションをキーマン・小林が新たな発奮材料とし、真の覚せいを果たした時こそ巨人の後半戦反攻につながるはずだ。

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