スカウトたちはドラフト候補のどこを見た? 球団コメントを一挙公開<パ・リーグ>
2017年プロ野球ドラフト会議が26日、東京都内で開かれた。最大の目玉候補の清宮幸太郎内野手(早実)は7球団競合の末、北海道日本ハムファイターズに決まるなど、12球団で計114選手が指名された。各球団の指名の決め手は何だったのか。担当スカウトとともに球団のコメントを紹介する。
2017/10/27
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千葉ロッテマリーンズ
1.安田尚憲
内野手・履正社高、188センチ・95キロ、右投左打:担当スカウト 下敷領
高校通算65本塁打を放つなど、その長打力が最大の魅力。そのスイング力が生み出す打球速度は圧巻の一言。性格的にも非常にまじめで黙々と練習をこなす努力家である。マリーンズ待望の和製大砲候補で将来は4番を任せたい。
2.藤岡裕大
内野手・トヨタ自動車、178センチ・77キロ、右投左打:担当 小林
高いレベルで走攻守三拍子そろった内野手。ここ数年でもトップクラスの逸材。50メートル5秒9、遠投120メートルの強肩。外野も守れるユーティリティープレーヤー。大学、社会人でジャパンを経験するなど場数を踏んでおり、すべてにおいて即戦力。
3.山本大貴
投手・三菱自動車岡崎、182センチ・80キロ、左投左打:担当 小林
MAX147キロ。独特な使い方の左手から繰り出すキレのあるボールを投じる。カーブ、スライダー、ツーシームも操り、スタミナもある先発型の投手。即戦力だがまだ伸びしろがあり、将来有望なサウスポー。
4.菅野剛士
外野手・日立製作所、171センチ・83キロ、右投左打:担当 諸積
社会人No.1強打者。スイング力、ミート力の高い打者で、広角に強い打球を打てるのが持ち味。楽天・茂木、オリックス・吉田にも引けをとらない打力で、ルーキーイヤーからの大ブレークは間違いない。
5.渡邉啓太
投手・NTT東日本、177センチ・72キロ、右投右打:担当 諸積
細身ではあるが、腕の振りがシャープでストレートとツーシームのキレは抜群。ベース板の上で勝負できる数少ない投手で都市対抗優勝に大きく貢献。1年目から先発ローテに食い込む力がある。
6.永野将司
投手・Honda、181センチ・82キロ、左投左打:担当 高橋
力感はないフォームながら150キロを弾き出すリリーフ候補。1年目からの即戦力として期待している。千葉ロッテOBでストッパーとして一時代を築いた河本育之氏を彷彿とさせる快速サウスポー。
◇育成
1.和田康士朗(外野手・富山GRNサンダーバーズ、185センチ・72キロ、左投左打)
2.森遼大朗(投手・都城商業高、180センチ・80キロ、右投左打)
北海道日本ハムファイターズ
1.清宮幸太郎
内野手・早稲田実業、184センチ・102キロ、右投左打:担当スカウト 岩舘
高校通算本塁打111本(練習試合含む)のスラッガー。東京北砂リトルリーグ時代に世界選手権に出場して世界一。高校では1年夏と3年春に甲子園出場し、侍ジャパンU-18 でもチームの中心打者として活躍した。
2.西村天裕
投手・NTT東日本、177センチ・87キロ、右投右打:担当 今成
150キロ超の球威あるストレートと多彩な変化球が魅力の社会人右腕。即戦力投手として期待がかかる。
3.田中瑛斗
投手・柳ヶ浦高、184センチ・70キロ、右投左打:担当 原田
最速149キロの直球と多彩な変化球を操る好素材の右腕。バランスの良い投球フォームとしなやかな腕の振りに将来性を感じる投手。
4.難波侑平
内野手・創志学園高、178センチ・76キロ、右投左打:担当 加藤
野球センスの高い巧打の内野手。積極的なプレースタイルが魅力。高い身体能力を誇り、伸びしろのある選手。
5.北浦竜次
投手・白鴎大足利高、184センチ・85kg、左投左打:担当 西
鋭い腕の振りから繰り出す切れのあるストレートに魅力ある大型左腕。バランスの良い体型に将来性を感じる投手。
6.鈴木遼太郎
投手・東北学院大学、183センチ・83キロ、右投右打:担当 西
腕の使い方が柔らかく、140キロ台後半のキレのあるストレートを投げる大学生右腕。ストレートとスライダーのコンビネーションでテンポ良く打者を打ち取る。
7.宮台康平
投手・東京大学、178センチ・83キロ、左投左打:担当 大渕
最速150キロを誇る左腕投手。大学3年時には、侍ジャパン大学代表に選出された。東京大学からは6人目のプロ入りとなる。東京六大学リーグ戦通算6勝13敗。