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ボークを打って右飛、マウンド上で指をペロッ…判定はどうなる?【意外と知らない野球ルール3問クイズ】

野球には、様々な状況を想定した「公認野球規則」がある。このルールブックによって、想定外と思われるような珍場面でも公正な判定を下すことができる。今回は「名珍場面から振り返る野球のルール」(カンゼン、2014年刊行)より、難解な野球規則を過去の事例からクイズ形式で出題する。(2017年12月27日配信分、再掲載)

2020/03/30

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正解は…

A:ボール!
 

 06年に行われた第1回WBCで実際に目にした判定である。第2ラウンド、日本対米国の6回裏、マウンドに上がっていたロッテの清水直行は、無意識だったのか、マウンド上で利き手の指先をなめてしまった。すると、球審がすぐに「ボール!」の 判定を下した。まだ、投球もしていないのに「ボール!」とはどういうことなのか。
 
 根拠となるのは公認野球規則8.02「投手は次のことを禁じられる」の(a)(1)となる。具体的に禁じられる行為が書かれている。
 
 「投手が投手板を囲むフィートの円い場所の中で、投球する手を口または唇につけた後にボールに触れるか、投手板に触れているときに投球する手を口または唇につけること。
 
 投手は、ボールまたは投手板に触れる前に、投球する手の指をきれいに拭かなければならない」
 
 そして、この規則に違反した場合の「ペナルティ」も記されている。
 
 「投手が本項に違反した場合には、球審はただちにボールを宣告する。その宣告にもかかわらず、投手が投球して、打者が安打、失策、死球、その他で一塁に達し、かつ走者が次塁に達するか、または元の塁にとどまっていた(次塁に達するまでにアウトにならなかった)ときには、本項の違反とは関係なくプレーは続けられる。なお、違反をくり返した投手は、リーグ会長から罰金が科せられる」
 
 清水への「ボール」の宣告は、8.02(a)(1)に則ったものだった。なお、マウンドの外で指をなめる分には問題はない。

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