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「日本で重要なのは…」。元中日トニ・ブランコが語る“見る目がガラリと変わった”瞬間【インタビュー】

トニ・ブランコの名は、日本の野球ファンであれば誰もが覚えているだろう。中日ドラゴンズ時代に本塁打王、横浜DeNAベイスターズでは首位打者に輝いた強打者である。ブランコが日本球界で成功を収めた理由とは? そしていまだ現役を続ける意欲を語った。

2018/03/18

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Yasumitsu Takahashi



「生き残るためにもアジャストするしかないんだ」

――そして2015年にはオリックスへ移籍しましたね。
 
 「DeNAでの2年目、そしてオリックスでの2年間は常にケガとの戦いだった。とにかく、全くいいパフォーマンスができなくて非常に残念な気持ちしかないね」

――とはいえ、8年間で積み上げた数字は素晴らしいものでした。ただ181本塁打はドミニカ人としては2位という記録です。1位は誰か分かりますか?
 
 「(少し考えて)誰かな…?」
 
――ホセ・フェルナンデス(ロッテ、西武、楽天、オリックスでプレー)が206本打っています。
 
 「ああ、そうだね。彼は何シーズンプレーしたんだい?(注:11シーズン)。でも、確か彼はタイトルを獲っていないよな?(笑)」
 
――たくさん放ったホームランの中で記憶に残る1本はありますか?
 
 「2012年のクライマックスシリーズ(CS)でヤクルトのバーネットから打った満塁ホームランだね(2012年CS1stステージ第3戦。8回裏、0-1とリードされている場面で放った一打)。追い詰められたイヤな雰囲気の中、あの一発で(巨人の待つ)東京ドーム行きを決めたんだ」
 
――最も印象に残るピッチャーは誰でしたか?
 
 「(即答で)大谷翔平(エンゼルス)だね。とにかく速かった」
 
――先ほどあなたは、日本で成功したいという強い思いを持っていたと言っていました。多くの外国人選手と仕事をしている球界関係者の知人が“ラテン系の選手の方が米国人選手よりも日本野球を理解しようという姿勢が強い”と言っていったのですが、あなたはこの意見についてどう思いますか?
 
 「それは正しいと思うよ。やはり、米国人の選手というのは自国の野球に強いプライドを持っている。彼らにはMLBという大きなリーグがある。日本もそうだ。でもドミニカには、ウインターリーグがあるといっても決して大きなものではない。だから、シーズンの大部分を”外国人選手”として海外で過ごさねばならない。米国に行ったら米国の、日本に行けば日本の、生き残るためにもその場所のやり方にアジャストするしかないんだ」

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