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年齢で括らず、段階的成長を促す 子どもたちの野球指導の見直しを【元ドジャーススカウト、小島圭市の禅根夢標】

読売ジャイアンツなどでプレーし、その後ロサンゼルス・ドジャースの日本担当スカウトとして当時、黒田博樹投手や齋藤隆投手の入団に携わった小島圭市氏の連載。小島氏は現在、(株)K’sLabを立ち上げ、スポーツ環境の向上から青少年の育成に積極的に関わっています。今回のテーマは「Step By Stepの育成」。アスリートの育成をする上で、まず、練習の進め方や子どもとの接し方などを根本的に見直してみませんか?

2014/12/26

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叱責は無意味。段階的に課題をクリアーさせて、成長を促そう

また、子どもたちを年齢ではなく、身体の強さで分けて練習をしていくことも重要であると考えています。

というのは、子どもたちの中には、身体が早く発達する子もいれば遅い子もいますよね。良い・悪いという意味ではなく、人それぞれに成長速度があるということです。年齢が上の子が下の子と一緒にプレーをすると、「落第者」みたいにいわれますが、そうではないということを理解させたうえで、体に合わせたトレーニングというのをプログラムしていくのです。
 
人間というのはそれぞれ違うものです。
双子を例にしても、同じ遺伝子で、同じ家に生まれて、同じ環境で、同じものを食べて育ってきているにも関わらず、違う子に育ちます。それが人間なのです。

指導現場に行くと「なんで、あいつができるのに、お前はできないんだよ」と指導している方を見かけますが、人間はそれぞれ違うものだという現実がある中で、「なんでお前はできないんだ」という指導法はあってはいけないのです。本来あるべきなのは、できない子には、叱責するのではなく、簡単なものからクリアーさせていくという姿勢ではないでしょうか。「Step By Step」で成長を促していけばいいのです。

500ミリリットルのペットボトルと、1リットルのペットボトルがあるとします。これを背丈の小さいほうと大きいほうに例えるとすれば、そこに同じ量の水を注いだとき、どちらが先に溢れるでしょうか? 小さいほうですよね。小さいほうが先に満タンになって、大きいほうは半分しか注がれていない。つまり、背丈の大きい・小さいには、発達に時間の差が生じるということなのです。

そして、この時間の差を待ってあげることが非常に重要であるのです。

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