侍J、強豪オランダをどう倒す? 打線は屈指の破壊力、危険なシンカー多投。隙はブルペン陣にあり
1次ラウンドを3連勝で突破した侍ジャパン。好調なチームが2次ラウンドで最初に顔を合わせるのが前回大会ベスト4のオランダ代表だ。野手陣にメジャーリーグの一線級で活躍する選手たちを揃え、出場チームの中でも屈指の攻撃力を誇る。先発マウンドに登るバンデンハークを含めた強力布陣に対して、侍ジャパンが勝利を収めるためにどのような戦い方をするべきなのだろうか。
2017/03/12
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石川の多彩な球種と制球力に期待。ピンチにはワンポイントリリーフも
侍ジャパンの先発は、千葉ロッテマリーンズ・石川歩投手だ。石川は日本では数少ないシンカーを武器とする投手だが、MLBには王建民投手などのように、シンカー系の球を主体として内野ゴロの山を築くタイプの投手が多くいる。
MLB在籍選手が多いオランダ打線には、石川が得意とする球種のシンカーを見切られる可能性がある。そのため、バッテリーを組む小林誠司捕手とよくコミュニケーションをとり、工夫しながら投球を組み立てなければならない。
石川はシンカーの他にも速球やカーブといった球種、高い制球力を有している。それらを用いることで得意のシンカーを活かしオランダ打線を翻弄していきたい。
また、1次Rで好調だったブルペン陣は、2次Rでも良い状態を維持し、あらゆる場面を想定しておかなければならないだろう。強力打線を相手に、ピンチが連続することも考えられる。厳しい場面でのワンポイントリリーフなど試合の鍵を握ることもあり得る。
打線は、いかに早くバンデンハークをマウンドから降ろすかが鍵となる。前述したようにオランダはブルペン陣に不安を抱えているため、エースを打ち崩せば、後続の投手は制球が不安で安定感を欠いている。好調な侍打線が付け入る隙は十分にある。
特にオランダは直近のイスラエル戦で10四死球を与えている。これまではカウントの早い段階から打っていくことが功を奏してはいるが、選球眼を高めて四球を狙うのも手だ。1点を争う展開になれば、進塁打、犠打などを用いて、無安打でも得点を重ねるようなしぶとい野球が重要になってくる。
侍Jには、様々なタイプの選手が名を連ねている。彼らを最大限に活かして状況に応じた様々な攻撃を展開していくことが必要となる。また、今大会では全体的に失策などのミスが大量失点に繋がるケースが散見している。強豪が出揃った2次R以降では、さらにミスの少ない堅実なプレーが求められる。