“鬼門ソフトバンク”は余計なお世話。西武・菊池は勝利への義務感捨てよ【小宮山悟の眼】
西武の菊池雄星投手が6月23日のソフトバンク戦で黒星を喫した。デビュー以来、通算16試合で勝ち星なしの11連敗。鷹打線を攻略できない理由はどこにあるのか。
2017/06/29
自分自身を納得させる投球を
菊池は余計なことを考えて投げているのではないかと思う。負けが込んでいるときほど、(ホークスは)嫌だ嫌だという気持ちになっているはずだ。アドバイスをすると、ひとまずは勝たなきゃいけないとは思わないことだ。
例えば、この試合は完投する。あるいは、7回を2、3点以内に抑えるというところに目標を置く。その結果、惜敗することがあっても、「きょうは好投したんだ」と自分自身を納得させるだけの投球ができれば、気にしなくていい。大きくいえば「先発としての最低限の仕事はした」「点を取ってくれれば、勝てたんじゃないの」と思えるくらいのピッチングをすれば、それでいい。
「ソフトバンクに勝てない」「苦手意識がある」と言われ続けるのは嫌だと思うが、16戦未勝利? それほど気にすることはない。
小宮山悟(こみやま・さとる)
1965年、千葉県生まれ。早稲田大学を経て、89年ドラフト1位でロッテ・オリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)へ入団。精度の高い制球力を武器に1年目から先発ローテーション入りを果たすと、以降、千葉ロッテのエースとして活躍した。00年、横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)へ移籍。02年はボビー・バレンタイン監督率いるニューヨーク・メッツでプレーした。04年に古巣・千葉ロッテへ復帰、09年に現役を引退した。現在は、野球解説者、野球評論家、Jリーグの理事も務める。